2015年02月02日

スカイマーク経営破綻の背景まとめ ── 出資交渉まとまらず資金繰りに苦慮

スカイマーク経営破綻の背景まとめ ── 出資交渉まとまらず資金繰りに苦慮 

 [写真]羽田空港のエアバスA330型機(小山英之氏撮影)

  経営不振に陥っていた国内航空3位のスカイマークが1月28日、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請し、経営破たんしました。同社は当面、運航を続けながら、裁判所の管理のもとで再建を目指すことになります。

  スカイマークは、日本におけるLCC(格安航空会社)のさきがけとなった企業です。1996年に事業を開始し、低価格を武器に急成長してきました。しかし、本格的なLCC時代を迎え、低価格路線の競争が激化。対抗策として、超大型旅客機A380を使った本格的な国際路線への進出を計画しますが、これが完全に裏目にでます。同社は、エアバス社に対してA380を6機発注し、前払い金として約260億円の支払いを行ったのですが、円安による燃料費の高騰で、業績が急激に悪化してしまいました。
 
  同社の支払い能力に疑問を持ったエアバス社が、A380の契約解除を通告し、最大で約800億円の違約金を請求する可能性が出てきました。単独での経営再建が難しいと判断した同社は、投資ファンドと出資に関する交渉を続けるとともに、JALとANAの大手2社と共同運航する計画を打ち出しました。しかし、出資交渉がなかなかまとまらず、資金繰りに苦慮するようになります。同社の2016年3月期の業績見通しは137億円の赤字となっており、9月末時点では現金が46億円まで減少。不測の事態を避けるため、この段階での民事再生の申請になったものと考えられます。
 
  経営破たんの責任を取り社長を辞任した西久保愼一氏は、2003年、経営難に陥っていた同社に私財数十億円を投じ、再建を果たした人物です。徹底的なコスト削減策を実施し、一時は同社を高収益企業に変貌させました。一方で、厳しい労働環境から離職者が続出するなど、西久保氏の経営手法をめぐっては批判の声もあります。
 
  西久保氏は自身の資金で経営を再建させたということもあって、無借金経営をモットーとしていました。しかし、結果論とはいえ、銀行からの支援が得られなかったことが、今回の資金繰りの悪化に大きく影響したと見る関係者も少なくありません。トヨタ自動車に代表されるように、一般に無借金経営は市場で高く評価されています。しかし、銀行からの過剰な融資で、経営危機に陥りながらも長期間破たんを免れることができた企業も数多く存在することを考えると、どちらがよいのかは何ともいえません。
 
  新社長には、ベンチャーキャピタル出身で常務を務めていた有森正和氏が就任しました。有森氏はANAなど航空大手からの出資については「独立を貫きたい」として慎重な姿勢を示しています。現在、投資ファンドから支援を受ける方向性で検討を進めています。
 
 
 (The Capital Tribune Japan)


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2015年01月31日

どんな仕事がある?…3年生に学んでほしい時期

どんな仕事がある?…3年生に学んでほしい時期 
  • イラスト・安芸智崇
  •   昨年の今ごろ、私が勤める山口大就職支援室は、エントリーシートの書き方や自己分析の方法を質問、相談する大学3年生たちでごった返していました。

      でも、今年は静かな師走を迎えています。3年生の12月だった就職活動の開始時期が、3か月、繰り下げられたからです。

      ただし、それまで何もしないでよいというわけではありません。学業と並行しながら、社会に出るための準備が必要なのですが、学生たちの多くは「まだ早い」と思っているようです。

      今、取り組むべきことの一つに業界研究があります。社会にどんな仕事があるのか知らないと、職業を選ぶことはできません。山口大では11月から2月にかけて、計500ほどの企業や官公庁で働く人たちを招き、自分の業界や仕事について語ってもらう研究会を開催します。特に地方の学生にとっては、ふだん出会うことのないビジネスパーソンらと接し、学ぶ、貴重な機会ですが、今のところ参加者が少ないのが悩みの種です。

      そこで、研究会の日程などを知らせる「就職ニュース」を学生にメールしたり、昼休みに30分限定の就職ガイダンスを開いたりと、あの手この手の大作戦で参加を呼びかけています。

      静かなキャリアセンターの中で、私たち教職員は、研究会などの用意に追われています。他の大学のキャリアセンターも同じような状況にあるのではないでしょうか。学生の皆さんには「働く」ことを学べる機会を有効に活用してほしいと願っています。(山口大教授)

      (2014年12月2日の読売新聞朝刊に掲載)

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単位もらえなくても…早稲田大で人気の課外授業

単位もらえなくても…早稲田大で人気の課外授業 

学部横断、経営者らが講師…真剣討論で論理的思考磨く

 

  • 寸劇を交えて事業案を発表する学生ら(12月上旬、早稲田大学で)=林陽一撮影
  •   大学を卒業するには授業を受けて必要な単位数を取得しなければならないが、早稲田大学(東京都新宿区)では学んでも単位がもらえない課外授業が人気だ。

      社会で必要になる問題解決力や論理的思考力を身につけ、視野を広げることを狙う「マイビジョンプログラム」。全学部の学生らを対象に、2010年度にスタートした。今年度は同大グローバルエデュケーションセンターが企業経営や商品の販売戦略などを考える7講座を開いており、ビジネスの最前線で活躍する経営者らが講師を務める。

    社会問題の解決目指す事業考える

     

      「企業と協力し、スーパーの空きスペースに住民交流の場を作ります」

      「進路に悩む学生がいろいろな職業の人に会えるゲーム事業を提案します」

      12月上旬の夜、同大の教室で、学生でつくる3チームが、それぞれ考えた事業案を発表していた。同プログラムの一つで、収益を上げながら社会問題の解決を目指す「ソーシャルビジネス」に関する講座の最終授業だ。

      今年度初めて開講された同講座には、法、教育など7学部の1〜4年生14人と大学院生2人が参加した。10月下旬から3時間の授業が7回行われ、講師の事業コンサルタント、村田博信さん(39)が課題の見つけ方や図解を用いた分析方法などを指導。学生たちは5、6人のチームに分かれ、事業案を検討した。

      人間科学部4年長谷川朋弥さん(22)らのチームは当初から、「日本人は人生を楽しんでいない」「ワーク・ライフ・バランスがとれていない」などと活発に意見を交わしたが、新事業の内容がなかなか決まらなかった。ようやく「夢づくりのお手伝い」にまとまったが、5回目の授業で村田さんから「当初の問題意識からずれている」と再考を促された。

      全員で意見を出し合い、多忙なビジネスマンに代わって同僚らと交渉し、勤務時間を減らす事業案を練り上げた。発表では、内容を分かりやすく伝えようと、メンバーによる寸劇を交え、教室を笑いで包んだ。

      「課題の見つけ方など、この授業で培った力を将来に生かしたい」と長谷川さん。来春、経理コンサルティング会社に就職する予定だ。同じチームの社会科学部4年林拓見さん(23)は「いろいろな学部の人と議論できて新鮮だった」と満足そうだった。

     

    多様な学生集まる…満足度高く、受講に抽選も

     

     

      同プログラムは単位にならない上、受講料も1講座につき1万3000〜2万3000円かかる。それでも、今年度は、昨年度より47人多い計168人が受講。一部の講座は定員を上回り、抽選になった。

      同センター所長の田中愛治・政治経済学術院教授(63)は「多様な学生が集まり、学外の講師らから通常の授業とは違うことを学べる。受講生の満足度は高く、今後も教育の効果が上がるよう努めていきたい」と話す。意欲のある学生の力をさらに伸ばす場となっているようだ。(石塚公康)

     早稲田大学 1882年設立の東京専門学校が前身。創立者は大隈重信。東京都新宿区や埼玉県所沢市などのキャンパスに13学部、22研究科(募集停止を除く)があり、学部・大学院生約5万3000人が学ぶ。

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子どもの安全守れ…通学路に防犯カメラ設置

子どもの安全守れ…通学路に防犯カメラ設置 
  • 公集小の近くに設置された防犯カメラ(右上)
  •   山口県下松市防犯対策協議会(会長・井川成正市長)は、市立小学校の通学路など2か所に防犯カメラを1台ずつ設置した。

      協議会がカメラを街頭に設置するのは初めて。治安を守る活動の一環で、不審者による子どもへの声かけやつきまといなどに目を光らせる。

      協議会は、これまでにJR下松駅と周防花岡駅に計6台の防犯カメラを設置している。新たなカメラは、県トラック協会周南支部(大嶋鉄雄支部長)から寄贈され、公集小の近くと西京銀行末武支店駐車場に据え付けた。いずれも近くの交差点の様子を24時間撮影し、録画する。

      14日、市役所で井川市長が大嶋支部長に感謝状を贈呈。同席した下松署の花屋充宏署長は「録画した映像は、防犯や交通事故などに活用できる。市民の安全安心につながり、とてもありがたい」と述べた。

      この後、関係者らは公集小近くのカメラを視察し、集団下校する児童たちを見守った。大嶋支部長は「犯罪や事故の防止に役立ててもらいたい」と話していた。

      下松署管内では、昨年1年間に子どもへの声かけやつきまといが30件発生した。協議会は今後も街頭へのカメラ設置を進める方針。

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受験生の合格願い札、飛行機で大宰府へ

受験生の合格願い札、飛行機で大宰府へ 
  • 航空会社の職員に願い札を手渡す江本専務(松茂町の徳島空港で)
  •   本格的な受験シーズンを前に、徳島県松茂町の徳島空港で14日、受験生らが合格祈願などの願いを込めて書いた札を学問の神様・菅原道真をまつる福岡県太宰府市の太宰府天満宮に奉納するための出発式が開かれた。

      同空港では受験生らを応援しようと、昨年12月1日から3階出発ロビーに願い札を記入するコーナーを設置。搭乗待合室であった出発式では、同空港ビルの江本通彦専務が「希望の大学に受かりますように」などと書かれた願い札約1300枚を、福岡便を運航する日本エアコミューターのグループ会社・日本航空の職員に手渡した。

      願い札は午前9時15分発福岡便で運ばれ、午後に奉納された。

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学生科学賞、歓喜のダブル受賞に沸く高校

学生科学賞、歓喜のダブル受賞に沸く高校 
  • 指導教諭賞を受賞した重松教諭(県立長浜高校で)
  •   第58回日本学生科学賞(読売新聞社主催、旭化成協賛)の中央審査で、最高賞の内閣総理大臣賞(高校の部)に、「ハタゴイソギンチャク刺胞射出の秘密」の研究を発表した愛媛県立長浜高校(大洲市長浜)のチーム・ニモが輝いた。

      さらに、長年にわたって科学教育に貢献した教諭に贈られる指導教諭賞(高校の部)に、同高の重松洋教諭(47)が選ばれた。ダブル受賞で喜びに沸く同高で、喜びの声を聞いた。

      チーム・ニモは、ハタゴイソギンチャクが「刺胞」から毒針を射出する仕組みを解明し、高い評価を受けた。研究のきっかけは、海水をつけた指は毒針に刺されるのに、真水をつけた指は刺されにくいことへの疑問だった。人工の海水の成分を変えて実験し、マグネシウムが深く関係することがわかった。さらにハタゴイソギンチャクの触手には、人の脳にもあって学習や記憶に関係するグルタミン酸受容体が存在し、これが射出に作用することも突きとめた。

      元々は、カクレクマノミが稚魚の時に、共生するハタゴイソギンチャクをどうやって識別するのかを研究するつもりだった。ところが、実験でカクレクマノミの産卵数が足りず、テーマを変更した。

      従来はカクレクマノミの行動に主眼を置いて研究しただけに、ハタゴイソギンチャクに着目した研究には手を焼いた。しかし、夏休みに愛媛大で行われた科学実習の時間に、教員らと意見を交わすことで弾みをつけた。1年の山本美歩さん(16)は「調べていくと予想通りの結果が出て、どんどん意欲が湧いてきた」と振り返る。

      最終審査では、ブースに次々と訪れる審査員に、研究内容を説明した。1年の重松夏帆さん(16)は、生物分野の専門ではない審査員にも理解してもらえる説明を心がける一方、突っ込んだ質問にも答えられるよう、同高の教諭を相手にリハーサルをして備えていた。

      表彰式で、最後に内閣総理大臣賞として名前を呼ばれ、二人は涙を流しながら握手して喜んだ。山本さんは「うれしさと驚きで頭がいっぱいになった」と話し、重松さんは「次の研究テーマでも最終審査まで進めるように頑張りたい」と意欲を燃やしていた。

    重松教諭には「指導賞」…「生徒の成長うれしい」

     

      重松教諭は、理科研究の指導に携わって20年以上になる。長浜高校では、第55回日本学生科学賞で環境大臣賞、第56回で読売理工学院賞と学校賞の受賞に導いた。「生徒たちと新発見を楽しんできた。研究を通して、生徒が自信を持ち、成長していく姿を見るのがうれしい」と話す。

      「努力には夢がある」がモットー。研究では予想通りの結果を出せるとは限らない。そのため、生徒に参考になる論文を教えたり、研究手法をアドバイスをしたりして、根気強く指導にあたる。

      生徒の研究は年を追うごとに高度化しているといい、指導する立場からも日々の勉強が欠かせない。忙しい仕事の合間に生物学の専門書を読み、インターネットで学術論文を探す。休日も返上して生徒の実験やリポート作成を見守る。

      毎年1月頃に校内で研究発表会を開く。生徒は研究で出た疑問を次のテーマとして提案し、興味を持った後輩が研究のバトンを受け継ぐ。生徒の自主性を大切にするための配慮だ。

      今回の受賞に「楽しいことをしているのに、褒美までいただけて光栄」と述べ、「一人でも多くの生徒に研究の喜びを知ってもらえるように、指導する先生も育てたい」と語った。(梶原善久)

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